のほほんとひまな女子大生のいろいろ

暇な女子大生の回顧用。読者感想と、旅行記録に使えたらいいな

島田荘司『異邦の騎士』

190729(月)読了

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再読。高校生の時、『占星術殺人事件』『斜め屋敷の殺人』で島田荘司にはまり、読んだことがあった。

 

ただ、記憶喪失の主人公の心理描写などがリアルでなんだか怖くあまりちゃんと読めなかった。

そろそろ読めるだろうと再読。

 

 

 

〜あらすじ〜

最初は鬱々としている。なにも思い出せないことへの恐怖感。

 

そんなときに良子と出会い、何気ない幸せな日常を取り戻していく。変人でありながら御手洗という友人にも出会う。自分には妻子がいたと記憶するが、元の自分の家には怖くて行くことができない。そんな中態度が急変する良子。

良子帰省の際に、思い切って元の家に行く。そして見つけたノートには、過去の恐ろしい出来事が明記されていた。実は陵辱され殺された妻のために自分は復讐をはかり殺人を犯していた。しかし、まだ復讐を果たす前に記憶をなくしていたのだった。

 

 

 

〜感想〜

再読のくせに覚えていなかったため身震いがした。御手洗は出るけど、途中まで幻想的だしまさか推理小説とは忘れていた。

 

あとオタクは絶対こういうの好きだろう。

石岡くんとの馴れ初め(?)というか出会いのエピソードだったのか、、、

これは前作とかを読んでいたからこその感動

 

 

 

だけど、自分の記憶が全て他人の手による偽物だと思うと怖い。

自分の記憶は、自分をかたどるものの1つなのに、それがなくなるのは怖い。しかもそれが、他者に作られたものだと思うと怖い。

確か認知症の患者が、忘れていくと自分でなくなるみたいで怖い、というのと似た感覚だ。

 

これが実は最初に書いた小説(後書きにあった)

としたら、文才がすごすぎる。さすが天才は違うなぁ

 

あと関係ないけど『暗闇坂の人喰いの木』と言い、島田荘司らはちょくちょくエグいの多いよね…